【事例解説付き】Amazon FBA納品で役立つ「在庫元帳」とは?確認手順と活用方法を簡単解説
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Amazon出品者の皆様はFBA(フルフィルメント by Amazon)を活用して商品を販売されているでしょうか?
FBAを活用することで得られるメリットが大きいため、弊社のクライアントに限らず、多くの出品者様がFBAを利用しています。
そんなFBAに関する機能で、フルフィルメントセンター(通称:FC=FBA倉庫)への在庫の補充状況や、注文された商品がFCから発送されたかどうかなどの詳細を確認できる「在庫元帳」という機能をご存じでしょうか?
今回の記事では、FBA倉庫へ納品した在庫の動向を確認できる「在庫元帳」の確認手順と、どのような場面で活用できるのかについて事例を踏まえて解説してまいります。
目次
在庫元帳とは
在庫元帳とは、簡単にお伝えするとFBA倉庫内の「在庫の動向を確認できる機能」になります。
- いつ商品が在庫に追加されたのか
- いつ購入者に販売されたのか
- いつ在庫が別のFCに移ったのか
Amazonのヘルプページでは次のように説明をしています。
“在庫元帳レポートは、在庫の銀行取引明細書のようなものです。在庫残高、受領した在庫、注文数、購入者返品、調整、返送/所有権の放棄、最終残高を表示することで、エンドツーエンドの在庫調整を可能にします。
このレポートを使用して、販売、返品、返送/所有権の放棄、廃棄、破損、紛失、発見済みとなった在庫情報を含む、Amazonフルフィルメントセンターにある在庫の変動を分析することができます。在庫の変動の履歴は、すべて過去18か月間まで確認できます。”
▼Amazonセラーセントラルヘルプページ 在庫元帳レポート
https://sellercentral.amazon.co.jp/help/hub/reference/G4FKT5KQWFFJ7LDN
(確認日:2024年9月9日)
ここまでで、在庫元帳とはFBA倉庫に納品した在庫の状況を確認・管理できるもの、と理解できました。では、どこから確認すればよいのか?
実際の画面を見ながら確認していきましょう。
在庫元帳の確認手順
まず、下記の画面操作を行ってください。
セラーセントラルトップページ三本線>レポート>フルフィルメント
ページ左端の項目から「在庫元帳」をクリック
在庫元帳は、「オンラインで閲覧」と「ダウンロード」してファイル上で確認する2パターンの確認方法があります。
※項目や使用方法は同様であるため、今回は「オンラインで閲覧」に絞って操作方法を解説いたします。
オンライン閲覧:ブラウザ上ですぐ確認できるため、直ちに状況を確認したい場合に便利です。
ダウンロード:ファイル形式で保存することがでるため、過去の動向を含めいつでも見れる状態で保管しておきたい場合には便利です。
下記の画像のように「オンラインで閲覧」のタブが表示されますので、選択し以下の各項目を入力してください。
▼入力項目
- 動向を確認したい商品の「ASIN」「SKU」「FNSKU」のいずれかを入力
- レポートのタイプ:「概要表示」を選択
- 場所別の総計レポート:「フルフィルメントセンター」を選択
- 期間別の総計レポート:「日次」を選択
- FC:空欄
- 商品の状態:空欄
- 期間:確認したい期間を設定
設定後、「レポートの生成」をクリックしてください。
入力項目エリアの下に、下記の画像みたく表示されたら、確認するための準備は完了です。
在庫元帳の具体的な活用方法【事例解説】
では、どういったときに在庫元帳で商品在庫の動向を確認する必要が発生するのでしょうか?
結論から申し上げますと、” 商品の所在が不明 ” な場合に在庫元帳で状況を確認するときに必要となります。
あくまで一例ですが、具体的に下記のような場合に活用することをおすすめします。
- 納品プランを作成し、商品をFCに発送したものの、いつまで経っても納品されているかどうかわからない場合
- 商品を発送したものの、納品プランの管理画面ではエラー表示となっており、在庫の所在が分からない場合
- 購入者から商品が購入された形跡はあるが、いつまで経っても商品が届かないとクレームが来た場合
次節では具体的な事例を交えた確認方法について解説します。
【事例】在庫元帳を活用した在庫の所在を確認する方法
まずは、実際にあった事例を簡単に紹介いたします。
弊社のクライアント様で下記のような事象が発生しました。
▼発生したエラー
ある商品を①②の2種類の納品プランを作成し、それぞれ12個納品したものの、納品プランの管理画面上で「納品準備完了」ステータスが一向に「完了」表示へ切り替わらない(②の納品プラン)。
また、①の納品プランでは、12個納品であったにもかかわらず、24個納品されたことになっていた。
▼前提
①の納品プランと②の納品プランは別の輸送箱で発送し、それぞれ異なる商品が12個ずつ梱包されていた。
▼調査結果(一部テクニカルサポート情報)
①の輸送箱と②の輸送箱に入っていた商品がFC内で混在してしまったことが原因。
さらに、①の納品プランに②の商品が誤って計上されたため、②の納品プラン上では一向に納品が「完了」表示にならなかった。
そのため、一旦②の納品プランで納品した商品の返送を試みたが、「既に納品済み」との連絡があり、商品が行方不明になってしまいました。
折角納品した商品の行方が分からなくなってしまうのは、出品者としては大きな損失となります。
納品プランのステータスが変更されない原因は把握できたものの、在庫12個の所在が不明な状況は残るため、在庫元帳を活用して「商品の動向確認」を実施しました。
商品の動向確認
実際に行なった「商品の動向確認」の方法を解説していきます。
まずは在庫元帳で「納品プランを作成した日付を含む期間」を設定し、レポートを表示してください。
表示されたレポートの中から該当する納品プランの日付と在庫元帳の日付が近いものを確認し、数量が一致する日付を探してください。
(今回は12個の納品でしたので、2024年6月15日が該当します。)
2024年6月15日を確認すると、
イベントタイプ:「Receipts」
商品の状態:「SELLABLE」
となっているため、「商品がFCに受領され、販売可能な状態」であることが分かります。
※補足1:在庫元帳の各項目が何を表しているかについては下記のリンクに詳細があります。
▼Amazonセラーセントラルヘルプページ 在庫元帳レポート
https://sellercentral.amazon.co.jp/help/hub/reference/G4FKT5KQWFFJ7LDN
(確認日:2024年9月9日)
※補足2:レポートに表示されている数量は、その日付の23:59時点でFCに存在している数量となります。つまり、何時に在庫が移動したかまでは在庫元帳ではわかりませんのでご注意ください。
続いて、2024年6月15日以降を確認すると、下記の画像の動きが確認されました。
イベントタイプの赤枠「Shipments」とは「販売完了(購入者へ発送完了)」したことを表しています。
つまり該当のASINで「Shipments」が12回行われていれば、納品プラン上でエラーとなっていた商品12個すべてが販売されたことになります。
補足となりますが、イベントタイプの青枠「Whse Transfers」とは「別FCに商品が移動」したことを表しています。
ここではQCB4→QCB1、QCB1→QCB4へ移動したことが分かります。
さらに、日付を進め2024年7月8日までを確認してみます。
イベントタイプ「Shipments」で、行方不明に該当するASIN全12個の販売が完了していたことを、在庫元帳より確認することができました。
以上より、納品プラン上ではエラーとなっていた在庫は紛失などではなく、すべて納品がされており、販売完了までしていたことが分かりました。
このように、在庫の所在を在庫元帳を活用することで、確認することが可能になります。
万一、上記の方法でも納品した商品の所在が確認できない場合は、テクニカルサポートへ納品プランの下記情報を伝えて状況の確認を行いましょう。
▼問い合わせ時に必要な情報
・納品番号
・FNSKU
・納品した数量
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事をまとめますと以下の通りになります。
- 納品された商品の動向を確認する場合には、「在庫元帳」から確認する
- 在庫元帳では「FCへの在庫の追加」「購入されてFCから移動した日付」「別のFCへ移動した日付」を確認することができる
- 在庫元帳からでも動向が確認できない場合にはテクニカルサポートに問い合わせる
テクニカルサポートに問い合わせる場合にも、事前に商品の動向が分かっていれば、スムーズに状況の説明ができるかと思いますので、是非とも在庫元帳を活用できるようになってください。
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